アメリカ人の持つ、ルーツ回帰に即したアメリカーナな憧憬と日本人の侘び寂びの感覚は近いように思うのだが、その両者の心を揺さぶる音楽があるとするなら、きっとヴォルケーノ・クワイアのような音楽だと思う。彼らの実態はというと、昨年デビュー・アルバム『For Emma, Forever Ago』で一躍新世代SSWとして注目されたボン・イヴェールことジャスティン・ヴァーノンがヴォーカルをとり、そのバックには、ポスト・ロックを語る上では外せない重要バンド、ペレから派生したコレクションズ・オブ・コロニーズ・オブ・ビーズ(COCOB)という、すべてがプラスな期待しか思い浮かばないほど奇跡に近いスーパー・プロジェクト。ジャスティンの澄んだ声はヴォーカルの域を超え、まるで楽器の一部のようにも聴こえるし、COCOBが奏でるミニマムなサウンドは、瑞々しいアコースティックの響きや豊潤なサウンド・ソースをポスト・ロック~エレクトロニカで投影したような優美さと厳粛さに満ち溢れ、その隙間からはブルースやソウル、ゴスペル、カントリーなどのアメリカン・ルーツ音楽が光の粒となってこぼれ落ちる・・・歌と声とメロディと各パートの音像が、こんなにも有機的なアンサンブルを奏で、そして心にそっと染み入る作品は本当に久し振り。
(小野肇久)



























