佐藤一道

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THE CLIENTELE『The Violet Hour』(2003)*画像
ARIEL PINK'S HAUNTED GRAFFITI『The Doldrums』(2004)
PERFUME『Game』(2008)
GRIZZLY BEAR『Veckatimest』(2009)
BIBIO『Fi』(2004)
MAX TUNDRA『Parallax Error Beheads You』(2008)
OF MONTREAL『Hissing Fauna, Are You The Destroyer?』(2007)
BROADCAST『Haha Sound』(2003)
PHANTOM BUFFALO『Shishimumu』(2005)
RICHARD DAVIES『Barbarians』(2000)
 2000年代の音楽は、あくまで客観的に見ると様々な理由で商業的にはシュリンクしたけれども、その分、表現としてはユニークでこれまでになかったようなものが次から次へと登場した、とてもエキサイティングな10年間だったと思います。だから、純粋な大衆音楽(ポピュラー・ミュージック)としての力は少し弱まったけれど、個々のバックグラウンドを通じて鳴り響いていく(個に帰する)音の持つ「意味」、そして「力」はより強まったのではないでしょうか。80年代のある音楽を揶揄して「産業ロック」なんて言葉が使われていましたが、この10年で「ロック」が外的要因である意味「非産業化」した故に自然とこういう形になっていったのだ、とも考えられるような気がします。
 僕個人としての10枚は上に掲げたもので、一言で言うと「ひとりぼっち」です。いずれも通常の表現の枠から少しズレているが故の孤独感のようなものを内包していて、そこから見える風景がとても魅力的なのです。そしてその孤独感の中にどこか「人と繋がりたい」という欲求のようなものも垣間見える気がします。あと「精神変容」を促すような独自のサウンド・ヴィジョンをそれぞれもっているところにも強く惹かれます。
 音楽のどこに惹かれるのか、というのは本当に人によって千差万別だと思います。でも、その音を鳴らしている様々な人々のパーソナリティーの中に、ジャンルや手法や言語や時代といったものを越えた、どこかに共通する部分があって、それは非常に言葉にしにくいものなんですが、それに自分が共振できる部分(その風景の中に入っていくことのできる入り口の鍵のようなもの)を発見するという体験を経ることで、結果的に心地いいヴァイブレーション(振動)が生まれていく。つまるところ「心地よさ」に終始してしまうのですが、自分にとっての「心地よさ」は、やはりこのような「ひとりぼっちになれる場所」なのだと、改めてこの10枚を選んでみて思った次第です。

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