THE GET UP KIDS「Simple Science」EP(Flyover)

|
reviews_100429_6_TGUK.jpg
 昨年9月、2005年の解散から3年半を経て再始動したゲット・アップ・キッズ(以下TGUK)に会うべく、私は彼らのUSツアーへと向かった。そこでは新曲が演奏され、この活動再開は一時的なものかどうかという懸念は、その瞬間きれいに吹っ飛んだ。その時演奏された「Kieth Case」を含む全4曲入りのEPが、遂に! 6年ぶりに! TGUKの新作としてリリースされる!

 そのツアーで聴いた印象は、4作目『Guilt Show』の雰囲気と近いな、というもので、後に他の収録曲を聴いてもやはり同じことを思った。そしてそれは正しい、と。『Guilt Show』は解散前の最後のオリジナル・アルバムで、つまりは前作にあたる。その前作の延長にある音を出しているということは、今の時代に合わせたものでも、みんなが聴きたいであろうイメージに沿ったものでもなく、彼らの人としての成長と音がリンクしている証であり、それはとても正しい形だと私は思う。TGUKというバンドはいつでも彼ら自身を音楽に投影して来たのであり、5人の密な関わりがなければ保てない絶妙なバランスで成り立っている。3年半の空白期間は、彼らの生活や人生と、音楽、バンドが密であるが故に少しだけ休息が必要だったのであって、仲違いでも音楽性の相違でもない。そして休息はもう終わったのだ!

 新たにレーベルを立ち上げ、12インチ、CDともに限定リリース(itunesでも配信中)というところからも、自分達の望むやり方で活動していこうという意思が感じられ、これからますます等身大の彼らを見せてくれるだろうこと、再び彼らと共に年を重ねていけることが、私は楽しみでたまらない。このEPは、そんな嬉しい再会の1枚。

retweet