LISSIE『Catching A Tiger』(Columbia) [reviews]

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 紛らわしいので最初に説明しておこう。このリッシーというアーティストは、昨年デビューEP『Self-Taught Learner』が話題を呼んだNYのモデル兼SSWとは一切関係ない。

 本名はリッシー・モーラス、カリフォルニアのSSWだ。だが、同じくSSWといっても、音楽性は全然別。こちらはカントリーやフォークなどとロックのヴァイブをあわせたサウンドが特徴的だ。

 デビューEP『Why You Runnin』は、バンド・オブ・ホーセズのベーシストであるビリー・レイノルズがプロデュース。スティーヴィー・ニックスやシェリル・クロウを引き合いに出される、たくましさと麗しさを兼ね備えたサウンドにブロガーが反応、話題を巻き起こしてきた(特に、レディ・ガガ「Bad Romance」のカヴァーは必見!)。そして、この1stアルバム『Catching A Tiger』が到着した。トム・ウェイツやキングス・オブ・レオンを手がけたジャクワイア・キングがプロデュースし、全体的にはワイルドでトラディショナルな彼女の魅力が光る出来になっている。シングルとなった「In Sleep」では、広大で岩がちなLAの大自然が眼前に広がるようだし、ゴスペルの要素を取り込んだ「Bully」では彼女の力強く澄んだ歌声を聴くことができる。気高く、美しい作品だ。

 00年代にはニーコ・ケースやジェニー・ルイスがいた。そして、始まったばかりの10年代、僕らを魅了するアメリカーナの候補はこのリッシーだろう。ピアノ1本で広大な自然について歌いあげる、ラストの「In Mississippi」を聴くにつけ、豊かな金髪と青く澄んだ瞳のこのSSWに僕は期待してしまうのだ。

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このページは、伊藤英嗣が2010年6月29日 20:11に書いたブログ記事です。

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