こんなこと、レビューで書くのはあまりにも当たり前すぎるし、何だか言い訳じみて聞こえてしまうのだが、やっぱりバンドは見た目じゃない。例えばザ・ドラムスの格好があまりクールじゃなかったとすれば「もったいない」と思うかもしれないが(実際は激クール)、バンド・オブ・ホーゼズの場合、彼らのような「冴えないアメリカン」がやっているからこそ信用できるということもあるのだ。音楽的には前作とほとんど同じ牧歌的なフォーク・ロックだが、それらは一層深い深い悲しみを湛えていて人々の心に染み込んでいく。「Is There A Ghost?」という大アンセムが一際光っていた前作と比べ、全体の楽曲のクオリティも格段に進歩している。「良いけど印象に残らない」という声を完全に払拭した傑作だ。ふむ、やはり音楽がパソコンやiPodで聴かれる時代になろうとも、みんな温もりを求めているんだね。「角の立っていないフリート・フォクシーズ」では失礼になってしまうか。「アメリカのコールドプレイ」ではどうだろう。これは決して揶揄なのではなく、(私がコールドプレイの大ファンであるという事実も踏まえながら)最大限の賛辞として彼らに送りたい。
