エレクトリック・ティックル・マシーン『ブリュー・イット・アゲイン』(Science Diction / Vinyl Junkie) [reviews]

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 NYの不良達がロックンロールを燃料に縦横無尽と転がっている。4ピース・バンド、エレクトリック・ティックル・マシーンの記念すべきデビュー・アルバムからは、ヘッドフォンやスピーカーからはみ出すような熱気や奔放さが伝わる。骨太にギターが掻き鳴らされ、トーマス・オリビエが飛び跳ねるような声を張り上げるロックンロールもあれば、古き良き時代を継承した、サイケデリックでメロウなメロディラインが響く楽曲も垣間見える。吐き捨てるようなロックというよりは、馬鹿騒ぎに近いか。

 アルバムを通して聴いた後の気持ちよく汗をかいたような爽快感は、全力疾走後の余韻に酷似している。ボーナス・トラックのガス欠っぷりがまさに象徴的でたまらない。テンポ的には早い曲は多くないのだが、その勢いと躍動さから、どの曲も爆走しているような錯覚を体感する。その律儀で不器用なまでのストレートさを武器にして、どこまで飛躍できるか、これから非常に楽しみである。それはすなわち本作がアルバムとしての完成度が高いだけでなく、今後の更なる進化を期待せざるを得ないアルバムにもなっているということであろう。

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このページは、伊藤英嗣が2010年6月29日 20:28に書いたブログ記事です。

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