F.S.BLUMM & NILS FRAHM『Music For Lovers Music Versus Time』(Sonic Pieces) [reviews]

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 統一感のあるスタイリッシュなジャケットでお馴染みのドイツのレーベル、<Sonic Pieces>より、夏に向けての新作が届けられた。電子音がアコースティックギターの周りをたゆたうように泳ぐ音楽を届けているフランク・シュルゲ・ブラムと、Goldmundあたりよりもさらにクラシカルなピアノ・ソロアルバムで好評なナイルス・ファームによる共作。

 ポスト・クラシカルな雰囲気はなく、Mountainsあたりのエクスペリメンタルでフリーフォームなスタイルを築いている。内容が近似しているのは、どちらかといえばBLUMMのアルバムであろうか。五月雨系のアコースティックギターは伸び伸びと爪弾かれており、可愛らしいベルや、ピンポン玉が床を跳ねる音など、小さなものがひそひそと談笑するような、こまごました音が配置されている。それらが各々、フリーフォームでアブストラクトに自分のペースで静かに動きだす。そこに潤沢なピアノとギターとが基盤となることで、エクスペリメンタルでありつつも優しい子守唄のような温かみが生みだされている。

 全ての楽器や電子音が気持ちの良い音を鳴らしたいだけ鳴らしている。それらからメロディの欠片が抽出され、全体として大きなメロディが浮かび上がってくる。リビングにある雑貨だけで作れそうなプライベートな音楽だ。とても肌触りが良い。

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