ゴースト・ソサエティ『ザ・バック・オブ・ヒズ・ハンズ、ゼン・ザ・パルムズ』(Dead People's Choice / Thistime) [reviews]

ghost_society.jpg 今、全てのシューゲイザー・ファンと北欧ファンに捧げたいのがこれだ。ゴースト・ソサエティ。デンマークのブルー・ファウンデーションのメンバーによるバンドだ。彼らはゲスト・ヴォーカルに同じくデンマーク出身で友達のミューのヨーナスを迎え、実にクリエイション的でマイブラとニュー・オーダーを足して割ったようなアルバムを作り上げた。ヨーナスは言う。「ゴースト・ソサエティは薄汚れた地上で私的なノイズ、美しさ、耽美な曲、愛と希望に覆われた圧倒的な存在。あなたはこの素晴らしい音楽を手にとるべきだ」と。この女性ヴォーカルと男性ヴォーカルによるアンニューイな雰囲気は、聴く者すべてを幻想の世界へと導いてくれる。

 ただ筆者が思うに、ヨーナスの歌う「トゥイステッド・マインド」はいわゆる普通の音程である。つまり、ヨーナスは友達とはいえデンマークのベスト・シンガー・オブ・ジ・イヤーに表彰された人物で、音の低音と高音の差に最大の魅力がある。正直、彼を起用する意味はあったのだろうかと疑問に思えてならない。だがアルバムの真ん中に位置されたことでアルバムそのものに変化を与えてはいるのでその点では評価したい。とにかくデンマークというお国柄をよく反映させているアルバムだ。シューゲイザーの宝庫であるデンマークならではが生み出した名作。もちろんミューの『フレンジャーズ』とそれ以前の作品にも通じるところがあり、彼らのファンにも聴いてもらいたい。

(吉川裕里子)

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このページは、伊藤英嗣が2010年8月23日 15:42に書いたブログ記事です。

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