サムワン・スティル・ラヴズ・ユー・ボリス・エリツィン『レット・イット・スウェイ』(Polyvinyl / Moorworks) [reviews]

sslyby.jpg 「ボリス・エリツィン(初代ロシア連邦大統領)、誰かがまだあなたを愛している」、USインディー・ロックの熱心なリスナーなら、この長くて変な名前をどこかで目にしたことがあるだろう。本作『レット・イット・スウェイ』は、彼らの三作目となるニュー・アルバムだ。 

 人気ドラマ『The O.C.』の劇中曲として使用され、ブレイクのきっかけとなった「Oregon Girl」をはじめ、キャッチーなメロディーとチープなサウンドでローファイ~インディー・ポップ好きのハートを鷲掴みにしてきた彼らだが、本作では一回り成長した、より完成度の高い楽曲を聴かせてくれている。それは、彼らのバンドとしての成長に加え、プロデュースを担当したデス・キャブ・フォー・キューティーのクリス・ウォラの功績によるところも大きいだろう。(良い意味での)青臭さや勢いを残したまま、よりクリアにメロディーの良さが伝わるサウンド・メイキング。同じくクリスが手がけたシアトルのバンド、テレキネシスの昨年のデビュー作にも通じるものを感じる。

 もちろん、一度聴いたら忘れられないグッド・メロディーは健在で、初期ウィーザーやティーンエイジ・ファンクラブ、ナダ・サーフなどを引き合いに出すまでもなく、ポップなロック・バンドが好きな人ならきっと一発で彼らのことを気に入るだろう。2010年、最新のギター・ポップ名盤がここに誕生した。

(山本徹)

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このページは、伊藤英嗣が2010年8月15日 01:04に書いたブログ記事です。

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