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MOGWAI

いろんな意味で、変化する時期にあったんだと思うよ

モグワイのニュー・アルバム『Hardcore Will Never Die, But You Will』が素晴らしい。彼らは今も類い稀なるインスト・バンドだが、ここ数枚は歌入りの曲もあって、徐々に親しみやすさを増していた。今回もそう。無理をしているとかは全然感じない範疇で、ポップとさえ言えるアルバムとなっている。モグワイが? いや、本当なんです(笑)。もちろん彼ら独特の「人間的なヘヴィーさ」は存分に発揮されている。でもいい意味でライトな部分もある。明らかに最高傑作、と思う。

2月初頭の来日ライヴから数週間前、モグワイの中心人物である、おなじみの禿男ことスチュアート・ブレイスウェイトに電話をかけて、ショート・インタヴューを試みた。

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JONNY

自分たちが楽しむ音楽を
自由にやろうっていう、それがジョニーだね

ティーンエイジ・ファンクラブのノーマン・ブレイクと元ゴーキーズ・ザイゴティック・マンキのユーロス・チャイルドがスーパー・デュオ、ジョニーを結成! 共にポップなメロディー・メイカーとして知られる2人がデビュー作『Jonny』で聴かせるサウンドとは? デュオ結成のいきさつや2人の共同作業の過程、バンドの命名秘話までをノーマン・ブレイクに聞いた(2010年にリリースされた、ティーンエイジ・ファンクラブのアルバム『Shadows』リリース時の、ノーマンのインタヴューは、こちらにあります!)。

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HURTS

僕達は「それ以外」のことを強調した
音楽を作っているんだ


1月13日から15日にかけて、大阪と東京で計3公演をこなしたハーツ。僕は15日のライヴを観たんだけど、残念ながらアダムが病欠で不在だった。しかし、それでもハーツというバンドの本質の一端を垣間見ることができたと思う。その本質とは、ハーツというバンドが持つ「確固たるポップ観」だ。

『Happiness』のレヴュー
でも書かせてもらったけど、ハーツはすごく誠実にポップというものに向き合っている。でも、海外や日本国内のインタヴュー記事やレヴューを見てみると、80年代ニュー・ウェイヴやポストパンクとの比較論を基にしたものばかりで、正直うんざりしていた。そうした比較論でハーツを語る人達は、歴史性的文脈という過去の亡霊にとりつかれたアホです。いまや歴史性なんて無くなったも同然だし、だからこそ思いもよらない土地や国から素晴らしい音楽がたくさん生まれているというのに...。もちろん音楽的文脈が無くなったわけじゃないけど、それは「歴史」ではなく「人それぞれ」に存在しているのが「今」だと思うのだけど、どうだろうか? ただ、「人それぞれの文脈」は昔からあるものだ。でも、その「人それぞれの文脈」が多くの人に共有されるようになったのはゼロ年代以降の特徴だと思う。

そういう意味でハーツは「時代の寵児」としてポップ・スターになりえる資質を秘めた存在だと思う。それはインタヴューを読んでもらえば分かるけど、セオはあくまで「自分にとってのポップ・ミュージック」を語っているからだ(僕もそこを訊きたくて、そうした類の質問を多くしてみた)。前置きが長くなってしまったけど、とにかく読んでください。ハーツが真のアーティストであることが分かるはずだ。ちなみに、セオは美しかった。久々にノンケであることを悔しく思ってしまった。

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GLENN TILLBROOK
 
バンドという感覚は始めてすぐに手に入るものではなくて
時間をかけて培っていくものだ

「80年代のレノン/マッカートニー」と謳われ、ビートリーな曲調とひねたユーモアで一世を風靡した80~90年代の英国ロック・シーンを代表するニューウェーヴ・バンド、スクイーズ。歌詞担当のクリス・ディフォードとともに、バンドのソングライティングの中心を担っていたのがメイン・シンガーでもあるグレン・ティルブルックだ。スクイーズが99年に活動を停止したあともソロ活動を熱心につづけ、これまで三枚のアルバムをリリース。いずれも良作だが、とりわけ"グレンのポップ・ソング集"というよりは"バンドの作品"と位置付けるべき09年の三作目『Pandemonium Ensues』はペット・サウンズ風のジャケもあいまって、勢いあるグッド・メロディーが次々飛び出す傑作だ。ソロでの弾き語りや、みずからのバンドであるフラッファーズ(The Fluffers)を従えてのライヴも定評があり、日本にも何度も来日している。
 
昨年にはセルフ・カヴァー集『Spot The Difference』もリリースし、絶好調である再結成スクイーズのツアーが(日本にいるとイマイチ想像しづらいが)英米で爆発的な人気を誇り多忙を極めているなか、今年1月に(つまり、本当にまもなく!)グレンは5度目となる来日公演を控えている(*日程はコチラ)。瑞々しさを保った歌声と、表現力とサービス精神がたっぷり詰まったステージングは必見! なのだが、彼はその前にも昨年8月に来日している。癌患者支援のためのチャリティ団体Love Hope and Strength(以下LH&S)の参加者のひとりとして、富士山を登るために真夏の日本を訪れていたのだ。LH&Sは自身も2度の癌を克服した(これまた80年代を代表するバンドである)ザ・アラームのマイク・ピーターズが設立した団体であり、多くの有名ミュージシャンを含めた支援者たちは過去にもエヴェレストやキリマンジャロなどの名峰を登り、山頂ライブなどの活動を通じて基金を募ってきた。
 
このインタヴューはその8月来日時に行われたものである。今回はスクイーズの大ファンである方々に質問作成協力をいただき、その甲斐あってマニアックな部分まで訊くことができた。一方で、グレンの発言には昨今の再結成ブーム時代をサヴァイヴするひとりのミュージシャンの現実も含まれており、文中で語られる原盤権についてなど多くのベテランが抱える問題や、ザ・ルーツのクエストラブとの意外な関係など、グレンのことを知らない若い音楽ファンにもぜひ興味をもっていただけたらと思い、註釈を多めにつけてある。

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4 BONJOUR'S PARTIES

コンセプトは夢、つじつまが合わないような
見た後に不思議な感じがするような


日本を代表するチェンバー・ポップ・バンド。もしくは、東京発手作りオーケストラル・ポップ楽団。07年に発表されたファースト・アルバム『Pigments Drift Down To The Brook』を最初に聴いた時は思わずそんな印象を抱いたものだったが、あれから3年、フォー・ボンジュールズ・パーティーズ(4 bonjour's parties)はさらなる高みに辿り着いたようだ。リーダーの灰谷歩がオーストラリアはメルボルンに留学するなどマイ・ペースの限りを尽くした末にようやく完成させた2作目『Okapi Horn』は、視界がグッと広がり、価値観も柔軟になった新たな8人の姿をクッキリと浮き彫りにする象徴的な1枚だ。

ファーストではまだどこか神秘的な翳りをも秘めていた曲調はブライトになり、演奏にも躍動感と覇気が備わっただけではなく、メンバーそれぞれが何より楽しんで音楽と向き合っているのが伝わってくる。灰谷と矢作美和がメルボルン在住のた最終的にデータの交換などでアルバムを完成させたそうだが、そうした"物理的距離"を逆に生かしたような、想像力溢れる曲構成には何度聴いてもハッとさせられるし、聴くたびに新たな発見も多い。前作に引き続きTsuki No Wa/マヘル・シャラル・ハシュ・バズの庄治広光がミックスとマスタリングを担当。チェンバー・ポップという枠を超えたところで、「エッシャーなどの騙し絵の影響も大きかった」という灰谷らがいかに自由自在に音楽に向き合い、その迷宮を楽しんでいるかがわかる実に開かれたこの新作について、久々に日本に"里帰り"した灰谷が熱く語る。

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photo by Mitch Ikeda

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KIMONOS

「東洋と西洋の出会い」っていうか
もう出会ってるんですよね、とっくの昔に

00年代後半に最も注目される日本のニュー・アクトであったLEO今井が、元ナンバーガール、現ZAZEN BOYSの向井秀徳と組んだニュー・プロジェクトKimonos(キモノズ)が、アルバム『Kimonos』を発表した。これに期待を抱くなというのが無理と思うのだが、実際に音を聴いてみたところ、予想のさらに上を行く素晴らしさで、もう完全にうれしくなってしまった。

限りなく挑戦的でありながら、ポップ・ミュージックとして抜群のクオリティを備えている。どこか80年代に通じるようでありつつ、あくまで新しく、「未来的」とさえ言える。そんな意味で、これまでのLEO今井の作品の延長線上にありつつ、ハドソン・モホークあたりとシンクロするセンスも...と思ったら、向井のレーベル、MATSURI STUDIOからのアナログ・12インチ、およびiTunesからの配信オンリーで10月にリリースされたEPでは、カップリングにハドソン・モホーク・リミックスも!

そんなKimonosに秘められた感覚について、LEO今井に話を聞いた。

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FRANKIE & THE HEARTSTRINGS

20年後に改めて振り返っても
誇りに思えるような作品づくりを目指している

かつてフューチャー・ヘッズやフィールド・ミュージックなどの好バンドも輩出してきた、英国サンダーランド出身の新人バンド、フランキー・アンド・ザ・ハートストリングス。

オレンジ・ジュースやジョセフKといった80年代バンドたちの流れを強く汲んだ、青臭くも情熱的な歌詞世界と、毒や捻りもありながら軽快で引き締まったギター・ポップ・サウンドは、NMEをはじめとした媒体からも好評を博し、気が付けばすでにその人気はイギリスばかりかアメリカにも飛び火しそうな勢い。

間違いなく日本でもウケそうな音だし、フロントマンであるフランキー・フランシスの端正なルックスながら負けん気の強そうなキャラもたまらなく愛くるしい。これまでリリースしてきたシングルからの曲を集めた日本独自編纂のミニアルバム「Ungreatful」も先ごろリリースされ、さあこれでブレイク間違いなし...と思いきや、残念なことに出演が予定されていたブリティッシュ・アンセムが中止に。

不慮のアクシデントに見舞われてしまった彼らだが、当初の予定どおりに来日を果たし、こうしてインタヴューを敢行することができたのは嬉しかった。記事を読んでいただければおわかりのとおり、若いバンドは発言もフレッシュ。笑いの絶えない楽しいインタヴューとなった。今回はメンバーのキャラクターやバンドの個性を知ることに焦点を当て、話を聞いてみた。

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photo by Yuji Honda

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RA RA RIOT

アルバムには特にテーマは設定せずに
とにかく自由にやりたいことを詰め込んだんだ


ヴァンパイア・ウィークエンドと並び、デビュー前から各方面からの多大な注目を集め、アルバム『ランバ・ライン』で鮮烈なデビューを飾ってから2年。ニュー・アルバム『ジ・オーチャード』を引っ提げてラ・ラ・ライオットが帰ってきた。高まる周囲からの期待やプレッシャーを軽々とかわし、再び傑作を届けてくれた彼ら。一回りも二回りも大きく成長したバンドの現在について、ヴォーカルのウェスとベースのマシューに話を聞いた。

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GOLD PANDA

歌詞とかヴォーカルがなくても、"曲"ってものを作りたいんだ


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UKイースト・ロンドン出身、シャイな人柄とハートウォーミングな音楽性で現在、話題沸騰中のエレクトロ・ミュージシャン、ゴールド・パンダ。

過去にリリースされてきたEP(日本ではこれらのEPを纏めた独自企画盤『Companion』も)や、ブロック・パーティやリトル・ブーツなど大物たちのリミックス・ワークでじわじわとその名前を浸透させてきた彼だが、先ほど発表された待望のフル・アルバム『Lucky Shiner』で遂にブレイク。エイフェックス・ツインとなぞらえられたり、「ポスト・ダブステップ世代の俊英!」みたいに持て囃されたり、DOMMUNEや朝霧ジャムにも出演したりと、にわかに周囲は盛り上がりを見せているが、本人はいたって謙虚。

インタヴュー中も実にマイペースであっけらかんとしていて、ジョークも飛ばすし、ナーディな佇まいも併せて非常に共感。かわいい!

内省的でセンチメンタルな作風となったアルバムのことを中心に今回は話を聞いてみた。すでによく知られているように、若いころに日本滞在の経験もあり日本語検定二級も取得済みの彼。話を聞くだけなら通訳いらずの語学力にも驚いたが、インタヴューの行われた畳の間に座る姿が恐ろしいほど場に溶け込んでいてまったく違和感がなかったこと。そして、機材や楽器を巧みに操る指先が、男性とは思えぬほど綺麗で思わず見入ってしまったことを最初に付記しておこう。


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